こんばんは、Miyu Canvasです。
土曜日の夜、いつもより遅い時間にキーボードに向かっています。今日は午後からずっと、新しいプロジェクトのデザインシステム構築に取り組んでいました。気がつけば外はすっかり暗くなって、部屋の明かりだけが頼りの集中した時間でした。
デザインシステムの進化を実感した一日
最近のプロジェクトで痛感しているのは、デザインシステムの概念が大きく変わってきているということです。従来の「コンポーネントライブラリ」から、「生きた設計思想」へと進化している実感があります。
今日構築していたシステムでは、単なる部品の集合体ではなく、ブランドの価値観やユーザーへの想いを体現するための「思考のフレームワーク」として機能することを意識しました。色の選択ひとつにも、なぜその色なのか、どんな感情を呼び起こしたいのかという明確な意図を込めています。
ノーコードツールが変えるデザインワークフロー
最近注目しているのは、ノーコードツールがデザイナーの働き方に与える影響です。特に印象的だったのは、プロトタイプ制作の速度が劇的に向上したことです。
以前なら「こんなインタラクションを実装したい」と思っても、開発者との調整や技術的な制約を考慮する必要がありました。しかし今では、アイデアを思いついたその場で、実際に動くプロトタイプを作成できるようになりました。
この変化は、デザインプロセス自体を根本的に変えています。「描いて、説明して、実装を待つ」から「作って、試して、改善する」へのシフトです。クライアントとのコミュニケーションも、静的なモックアップではなく、実際に触れるプロトタイプを使って行えるようになりました。
プロダクトデザインの新しい視点
今月から関わっているプロダクトデザインプロジェクトで、興味深い発見がありました。ユーザーが本当に求めているのは「使いやすさ」だけではなく、「使っていて心地よい体験」だということです。
機能的には完璧でも、感情的な満足度が低いプロダクトは、長期的にユーザーに愛され続けることができません。逆に、多少の不便さがあっても、使うたびに小さな喜びを感じられるプロダクトは、ユーザーの生活に深く根ざしていきます。
この気づきから、デザインの評価軸を「効率性」だけでなく「感情的な価値」も含めて考えるようになりました。ユーザーテストでも、タスクの完了時間だけでなく、使用後の気持ちや印象についても詳しく聞くようにしています。
複数フォントの組み合わせという新しい表現
今日の作業で特に楽しかったのは、タイポグラフィの実験です。最近のトレンドとして、複数のフォントを組み合わせて生まれる「化学反応」を活用した表現が注目されています。
単一のフォントファミリーで統一感を保つのではなく、異なる性格のフォントを意図的に組み合わせることで、より豊かな表現を生み出すアプローチです。セリフとサンセリフの組み合わせ、太さの異なるウェイトの対比、文字間隔の変化など、様々な要素を組み合わせて実験しています。
重要なのは、単に「違うフォントを使う」のではなく、それぞれのフォントが持つ「声」や「個性」を理解して、全体として一つの物語を語れるような組み合わせを見つけることです。
パーソナライゼーションの新次元
最近のプロジェクトで取り組んでいるのは、より高度なパーソナライゼーションの実現です。ユーザーの行動履歴に基づいて、同じインターフェースでも表示される情報や推奨される操作が変化する仕組みを設計しています。
これは技術的な挑戦でもありますが、デザイン的には「一人ひとりに最適化された体験」を提供するための新しいアプローチです。画一的なデザインではなく、ユーザーの個性や状況に応じて変化する「生きたインターフェース」を目指しています。
デザインツールの選択基準が変わった
今年に入って、デザインツールの選択基準が大きく変わりました。以前は「機能の豊富さ」や「操作の慣れやすさ」を重視していましたが、今は「コラボレーションのしやすさ」と「アイデアの実現速度」を最優先に考えています。
リモートワークが当たり前になった今、チームメンバーとリアルタイムで作業を共有できることは必須条件です。また、思いついたアイデアを素早く形にできるツールでなければ、創造性を最大限に発揮することができません。
最近試している新しいツールでは、デザインからプロトタイプ、さらには簡単な実装まで、一つのプラットフォームで完結できるものもあります。これにより、アイデアから実現までの時間が大幅に短縮されました。
抽象表現と自然主義の融合
今年のデザイントレンドで特に興味深いのは、抽象的な表現と自然主義的なデザインの融合です。幾何学的なパターンと有機的な形状を組み合わせたり、人工的な色彩と自然界の色合いを調和させたりする表現が増えています。
これは、デジタル技術の進歩と人間の本能的な美意識の両方を満たそうとする試みだと感じています。完全に人工的でも、完全に自然でもない、新しい美の基準を模索している時代なのかもしれません。
プロジェクト管理の新しいアプローチ
最近のプロジェクトで実験しているのは、デザインプロセス自体をより透明化することです。クライアントやチームメンバーが、デザインの意思決定プロセスをリアルタイムで確認できる仕組みを構築しています。
「なぜこの色を選んだのか」「なぜこのレイアウトにしたのか」といった判断の根拠を、その場で記録・共有することで、後から振り返った時の理解度が格段に向上します。また、プロジェクトの途中で方向性を調整する際も、過去の判断基準を参照できるため、一貫性を保ちやすくなりました。
感性とデータの新しいバランス
今日の作業を通じて改めて感じたのは、データドリブンなデザインと感性的なデザインの境界が曖昧になってきているということです。数値やデータに基づいた判断は重要ですが、それだけでは生み出せない「何か」があります。
逆に、感性だけに頼ったデザインも、現代のユーザーニーズに応えることは困難です。重要なのは、データが示す傾向と、デザイナーの直感的な判断を適切に組み合わせることです。
最近のプロジェクトでは、A/Bテストの結果を参考にしながらも、最終的な判断は「ユーザーの感情的な体験」を重視して行うことが多くなりました。
土曜日の夜の制作時間
週末の夜にこうして集中して作業できる時間は、とても貴重です。平日の会議や打ち合わせから離れて、純粋にデザインと向き合える時間。今日も気がつけば数時間があっという間に過ぎていました。
特に今日は、新しいデザインシステムの基盤となる部分を構築できたことで、大きな達成感を感じています。来週からは、このシステムを使って実際のコンポーネント制作に取り掛かる予定です。
7月の新しい挑戦
今月は、いくつかの新しい挑戦を計画しています。まず、複数フォントの組み合わせ技法をマスターして、より表現力豊かなタイポグラフィを実現すること。次に、パーソナライゼーション機能を含むインターフェースの設計手法を確立すること。
そして、ノーコードツールを活用した高速プロトタイピングのワークフローを完成させることです。これらの技術を組み合わせることで、より質の高いデザインを、より短時間で提供できるようになると期待しています。
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土曜日の夜の制作時間は、いつも新しい発見に満ちています。今日も、デザインシステムの構築を通じて、自分の考え方や手法が少しずつ進化していることを実感できました。
明日は天気が良さそうなので、外の空気を吸いながら、今日の作業で得たアイデアをさらに発展させていこうと思います。
皆さんも良い週末をお過ごしください。創造的な時間を大切に🎨